【社説】ウクライナ事態、対岸の火事ではない=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.02.23 14:42
ウクライナ事態が一触即発の危機的局面を迎えている。ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ東部ドンバス地域の親ロシア派が樹立したドネツク人民共和国(DPR)とルガンスク人民共和国(LPR)をウクライナから一方的に分離して独立させる法案に署名した後、平和維持を名目にロシア軍に進入を指示した。ドンバス地域では、親ロ派とウクライナ政府軍の間で小規模な交戦中だ。ロシア軍が本格的に侵攻すれば、ウクライナ軍と正面衝突して大規模な死傷者が発生する恐れがある。
ロシアの強圧的行動により発生したウクライナ事態で、国際エネルギー価格が急騰し、穀物の価格も暴騰する兆しを見せている。欧州に供給するロシアのガスが遮断され、ウクライナの世界的な穀倉地帯が戦場に変わる可能性があるためだ。すでに韓国のガソリン価格は1リットル当たり1800ウォン(約174円)を超え、2000ウォン台に迫っている。
ロシアのウクライナ侵攻が第3次世界大戦の前兆だという恐ろしい話まで出ている。米国と欧州は戦争の拡散を防ぐためにロシアに対する制裁を強化する一方、NATO(北大西洋条約機構)としてウクライナ近隣に兵力を相次いで増強している。戦争が本格化すれば、民間人の被害はもちろん100万人以上の難民が発生する可能性があり、欧州全体が緊張している。ウクライナには韓国の僑民60人余りがまだ残っている。これにより、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨日、緊急国家安全保障会議(NSC)を開いた。