【コラム】強大国の理論把握してこそ国家安保を守れる=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.29 11:43
2019年夏にモスクワを旅行した。ノボデビッチ修道院墓地を訪問した時だ。この墓地にはエリツィン元大統領、フルシチョフ元共産党書記長ら多くのロシアの指導者が埋葬されていた。一方にはゴルバチョフ元大統領の夫人ライサ氏の墓もあったがその隣に空き地があった。案内人は私にゴルバチョフ元大統領が死去すればそこに埋葬されるだろうと話した。私はすべてのロシアの政治指導者がここに埋葬されるのか気になった。プーチン大統領も死ねばここに埋められるのかと尋ねた。彼はしばらくたじろぐと、「プーチンは絶対死なないだろう!」と答えた。
モスクワに次ぐ第2の都市であるサンクトペテルブルクを訪問した時だ。40代半ばに見える洗練された女性が案内を務めた。彼女はゴルバチョフ時代とエリツィン時代を記憶していた。教授だった父親は家族の生計のため退勤後も副業をしなければならなかった。経済的にもとても厳しく、何より社会が極度に混乱した。彼女はプーチンが独裁者であるのは合っていると話した。しかしプーチンはこのようなロシアに秩序と安定をもたらしたと言った。彼女は自分がストックホルムシンドローム(人質が犯人に心理的に同調する現象)に陥っているようだと話した。プーチンは恐ろしいが、プーチンがいなければロシアがどうして生きていけるのかとの思いがあるとした。