日米現地で韓国大使は疎外?…韓国新政府の最初の駐米・駐日大使が備えるべき条件(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.24 08:52
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)新政府発足に対する全世界の関心が熱い。先週、日本のNHKニュースの時間には尹氏の引継委員会の看板上掲式の出席リポートまで登場した。これまでなかったことだ。いま尹錫悦政府には、崩壊した大韓民国外交を大急ぎで立て直さなくてはならないという課題がある。その最初のボタンが「ちゃんとした大使」選びだ。欧州外交界にはこのような言葉が伝承されている。「大使は自国の利益のために外国に嘘をつくように派遣された誠実な人間だ」。大使の重要度がたいして大きくないというふうにも取れるし、その逆にも取れるが、私は後者だと考える。
過去5年間の文在寅(ムン・ジェイン)政府の「人事災難」がまさにこれを証明している。文在寅大統領は2017年就任直後、いわゆる4強(米国・日本・中国・ロシア)大使に全員非外交官出身の人物を抜てきした。初めてのことだった。趙潤済(チョ・ユンジェ)駐米大使、李洙勲(イ・スフン)駐日大使、盧英敏(ノ・ヨンミン)駐中大使、禹潤根(ウ・ユングン)駐露大使だった。このうち一部は落ち着いて相手国との外交を導いていったが、残りのほとんどは落第点に近かったというのが大体の評価だ。だが、年に一度行われる在外公館長会議に来ると「重鎮議員出身」という理由で大統領の隣に座る優遇を受けた。当時ある米国側の主要人物が「それでも韓国唯一の同盟が米国なのに、駐米大使の座配置図を見て驚いた」と話していたこと今も記憶に新しい。当時、趙潤済駐米大使の席は大統領の2つ隣の席だった。外交部の儀典経験者に尋ねると、「それは青瓦台(チョンワデ、大統領府)の行事なので青瓦台で決めている」と話した。そのようにして過ぎた5年間の大韓民国外交は政治の付属物だった。