【韓半島平和ウォッチ】韓国と北朝鮮、「国家」として認め合い「基本条約」から作ろう(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.19 11:16
◆南と北が考える「民族」の意味は違う
つまり南北関係のパラダイム転換は韓国と北朝鮮という国家の存在現実を認めることからスタートしなければならない。これを土台として、狭い民族主義の目からではなく、長期国家発展戦略次元から南北関係にアプローチすることだ。分断の長期化、科学技術文明の進化、人口構造の変化と社会秩序の急変、国際環境の変化などで民族主義は葛藤と分裂の機制に変質している。南北関係は民族内部の特性があるものの、次第に国家間関係の性格に変化してきている。国際的次元でも韓半島統一問題を民族中心の問題としてのみ扱うなら、周辺利害関連国の強い警戒を招くだろう。
ところで、韓国と北朝鮮が見る民族の意味は違う。韓国において民族の意味は歴史や伝統・言語・文化・慣習を共有する「韓民族」である反面、北朝鮮においては時に伝統的意味で活用されることもあるが、本質では「金日成(キム・イルソン)-金正日(キム・ジョンイル)主義」の金日成民族、すなわち社会主義民族だ。6・15共同宣言以降、南北合意に含まれた「我々民族同士」の「民族」はこのような北朝鮮の二重的意図の産物だ。情緒的民族に対する執着によって、一流国家間の行為規範から外れる危険がある。さらに21世紀の韓国社会の構成員は伝統的民族の概念だけで定義することはできない。