李昌ヨンIMF局長「韓国、財政余力あるからもっと使おう? 数年後には言えなくなるだろう」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.06 09:48
Q:韓国の負債比率が100%を超えると生じる恐れのあるリスクは。
A:「国の負債が早く増えれば発行利率が高まり政府の利子支払い負担が大きくなる。銀行・証券会社・保険会社・年金基金などが信任度と流動性が高い国債を優先的に買い入れるだろうが、それだけ株式や社債の買い入れが減り、市場利率が上昇して民間投資が駆逐される。このような駆逐効果の問題を解決するには、先進国のように量的緩和政策を通じて中央銀行が国債を買えば良いという主張もある。さらに踏み込んで中央銀行は破産のリスクがないので買い取った国債を棒引きすればどうなのかという極端な見方まで出てきた。しかし中央銀行を動員して国債を買い取れば流動性増加によりインフレと不動産価格上昇、通貨切り下げなど別の副作用は避け難い。また、国の負債比率が高まれば世界的な金融危機とともに大きな経済危機が発生した際に政府の対処能力が制限され国の信任度に影響を与えるだろう。民間金融機関の国債保有量が大きく増えた時に国の信任度下落で国債価格が下がれば民間金融機関の健全性も同時に下落し危機を相互に増幅させる恐れがある」。