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10年間に北朝鮮に戻った脱北民30人…「孤独を解消する相談、切実」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.05 10:05
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30人。

2012年から昨年までの10年間で、韓国に来たものの再び北朝鮮に帰った脱北民の数(韓国統一部集計)だ。命をかけて脱北したのに、その後再び北朝鮮に帰ることを選ぶ理由は明確でない。ただし、脱北民社会からは韓国の脱北民管理体系の問題点を指摘する声が出ている。

 
「韓国に適応することは地面のヘディングだ。安全と空腹が解決されても心の穴は誰も解決してくれない」。昨年12月、本人の脱北経験を綴った『阿吾地(アオジ)まで』を出版した作家のチョ・ギョンイルさん(33)の言葉だ。成均館(ソンギュングァン)大学政治外交学科を卒業して国会勤務も経験したが、韓国に根を下ろすことは容易ではなかった。脱北民にとって韓国は言葉だけが通じる「完全に新しい世の中」だった。

経済的な豊かさと自由を夢見て韓国に来たが、差別と生計難に苦しめられる場合が多いとチョさんは指摘する。今回越北した30代キムさんも清掃サービスなどに従事しながらも経済的に苦しかったという。2014年に脱北して2017年再び越北したイム・ジヒョンさんは北朝鮮のある放送メディアに出演して「地獄のような南の生活3年を回顧」という主題でインタビューに応じたりもした。

チョさんは「キムさんも国家情報院とハナ院の適応期間を合わせると韓国社会に出てきて実際には1年にも満たなかった」としながら「もし彼が韓国に家族がいないなら、ハナ院出所後、心理的に孤独だっただろうと考える」と話した。

チョさんは脱北民が韓国に適応する過程を「各自図生」という単語で表現した。一人ひとりが自分の生きる道を自分で探すほかないという意味だ。そのため再入北の連鎖を断ち切るためには脱北民の職業教育と心理相談が必要だと助言した。

脱北民教育機関であるハナ院から脱北民のための現実的な教育機関に変貌しなければなければならないとチョさんは強調した。「出所後も自立に役立つような美容・溶接などの技術を学ぶ職業専門学校にならなければならない」としながらだ。「夢と希望だけを植え付けるのではなく、韓国が北朝鮮よりも厳しくて容易ではなく、韓国の人々でさえ苦しいため『歯を食いしばって耐えろ』と言わなければならない」とチョさんは強調した。大きな期待を胸に抱いて韓国社会に出てくるほど、剥奪感が大きくなるという。

脱北民の苦衷はさまざまだ。言葉のアクセントなどによる差別的な視線、北朝鮮の故郷の家族などに対する思い、トラウマなど心理的な要因も深刻だという。情緒に関連した問題が定着の際の障害物になることもあるが、現在は心理支援プログラムなどがほぼ皆無だというのがチョさん主張だ。チョさんは「ハナ院出所後、5年・10年の長期的な心理治療など支援が必要だ」とし「定着する過程で全く違う文化や思考からくる複合的な感情を相談するプログラムがないといけない」と話した。

チョさんは「命をかけて韓国に来たからよくやっと喜ぶべきだが、どちらにしてもキムさんは失敗したので全て個人の問題だといって片付けるのは難しいと思う」とし「遺憾を越えて他の脱北民のためにも制度的な補完装置が必要だ」と付け加えた。

今回越北したキムさんは、数カ月間賃貸料や保険料を納めておらず、隣人との交流もほとんどなかったことが分かった。キムさんが住んでいたソウル蘆原区(ノウォング)共同住宅に住んだことのある住民によると、キムさんは国民健康保険料も昨年4月から計5回納めておらず公団から何度も督促状が来ていたという。住民Aさんは「時々の物音が聞こえてくることはあったが、人の気配はほとんどなかった」とし「ここに長く住んでいたが一度も見なかったくらい」と話した。

キムさんを管理していた蘆原警察署は昨年6月に二度にわたりキムさんから越北兆候が見えるとソウル警察庁と警察庁に報告した。だが、上部は根拠が足りないと言って補強するよう指示した。キムさんは昨年から中国とロシア旅行なども調べていた情況も明らかになった。保安当局は最近行った政府合同調査でキムさんにスパイ行為が疑われる点はないと結論を出した。

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    2022.01.05 10:05
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    作家のチョ・ギョンイル氏。[写真 チョ・ギョンイル氏]
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