【コラム】韓国にも「失われた20年」くるのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.23 11:08
2012年、2015年、2019年には共通点がひとつある。日本のように「失われた20年」がやってくるのではないかとの懸念があふれたのだ。当時の低成長・低物価・過剰負債などが日本と似ていたためだ。もちろん根本的な共通分母は少子高齢化だった。2015年には韓国開発研究院(KDI)まで「人口構造と経済のすべての関連指標が20年の時差を置いて日本の後を追いつつある」と警告した。幸い韓国経済はそのたびごとに「ジャパニゼーション(日本化)」の呪いを避けていった。
問題はその場しのぎの対症療法が繰り返された点だ。構造調整や体質改善のような苦痛だが根本的処方はなかった。金利引き下げ、為替相場上昇、財政拡大という強力なモルヒネ注射だけ置いた。その結果しばし危機を克服すれば家計負債と国の負債が山積みとなった。経済には魔法や奇跡はない。今回も韓国版「失われた20年」が猶予されたのと同様だ。新型コロナウイルス流行にともなう超低金利と天文学的財政ばらまきで2年の時間を乗り越えただけだ。