バッハ会長は金正恩氏を腹に据えかねた…IOCも対北制裁、数百万ドル剥奪
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.09 13:23
国際オリンピック(五輪)委員会(IOC)が8日(現地時間)、北朝鮮に対して来年末まで資格停止処分を下したのは事実上、対北朝鮮制裁の意味合いを持つ。資格停止になれば、来年2月に中国で開催予定の北京冬季五輪に参加することができないばかりか、IOCが各加盟国に支給する支援金も受け取ることができなくなるためだ。正確な金額については、IOCは口を閉ざしているが、IOC内外の事情に明るい関係者は匿名を前提に、9日、中央日報に「数百万ドル(数億円)にはなるだろう」とし「平壌(ピョンヤン)の立場としては、北京五輪に参加するかどうかよりも、支援金を受け取れないことの方が痛手」と指摘した。AP・ロイターなどのIOC専門記者は「IOCが北朝鮮に数百万ドルを没収(forfeit)したことになる」と表現した。来年3月の大統領選挙の直前に開催される北京五輪を南北和合のきっかけにしようとしていた韓国内の一部の雰囲気にも水を差した。
IOCがこのような強硬な決定を下したのは、数カ月間、北朝鮮に対する「不敬罪」の意味合いが強い。その発端の1つは、韓国政府が火をつけた2032年夏季五輪の南北共同開催だったという。韓国政府の意思を伝えられたIOCが北朝鮮側に数回意思を打診したが、北朝鮮は返答なしで一貫している。米国のIOC消息筋は中央日報に「『スポーツを通した平和』というのは、五輪精神の主要な柱だけに、IOCも開かれた姿勢で検討したと聞いている」と伝えた。そんなIOCに北朝鮮が無視戦略を使い、怒りを招いたわけだ。2032年の五輪開催地は、オーストラリア・ブリスベンに確定した。これに加え、IOCが内外で多様なリスクに耐えながら開催した東京五輪にも、北朝鮮が無断で選手団を送らないと一方的に決定・通知したことが決定打だった。