「3人の息子を北に捧げた親を恨み」…26年ドキュメンタリー撮影した在日朝鮮人(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.06 15:13
「ニンニクは、いくつ入れますか」「決まってなくて、器いっぱいに入れて…」在日朝鮮人の義母が日本人の婿に鶏の水炊きの味を伝授する。熱心に手伝っていた婿が、一口スープを口にし、つたない韓国語で感嘆する。「おいしいです!」
9日、京畿道坡州(キョンギド・パジュ)で開幕する第13回DMZ国際ドキュメンタリー映画祭の開幕作に選定された在日朝鮮人のヤン・ヨンヒ監督(57)のドキュメンタリー映画『スープとイデオロギー』のワンシーンだ。『ディア・ピョンヤン』(2005年)、『愛しきソナ』(2009)など、南北問題を描いてきたドキュメンタリー3部作の最後の作品だ。3編とも4兄妹の3人の兄を平壌(ピョンヤン)に送ったヤン監督自身の家族史を扱った。今回の映画『スープとイデオロギー』でヤン監督は、2009年に父が他界した後、日本で2人きりになった母が80歳になって初めて告白した故郷の済州島(チェジュド)4・3事件のつらい記憶を記録した。