【コラム】韓中経済、どちらがより依存しているのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.06 12:01
中国は難解だ。先月24日に韓中修交29周年に際し中国を克服しようという著書『克中之計』を出した鄭徳亀(チョン・ドック)NEAR財団理事長はその難しさを「中国に対する話は大河小説のようで千夜一夜物語のようだ」という言葉で表現する。そして「中国を正しく知ること」が難しい理由として「中国特有の二重性」を挙げる。規模も大きく、時間を異にして、多様な顔をしており見る方向によって互いに異なって見えるためだ。自然に韓国の中国理解に偏見が生じやすい。
まず韓国社会に最も広まっている偏見のひとつとして、韓国の輸出の対中依存度が高いため中国の顔色をうかがわないわけにはいかないことが挙げられるという。中国と修交する前の1990年に韓国は全輸出の半分を米国(29.9%)と日本(19.4%)に輸出した。ところが30年が過ぎた2020年の場合、韓国の対中輸出が25.8%であるのに対し、対米輸出は14.5%、対日輸出は4.9%に縮んだ。韓国経済の中国依存性が高く、中国が高高度防衛ミサイル(THAAD)報復時のように輸入を制限すればどうするのかという懸念を生む。ところがこれは半分だけ正しい言葉というのが鄭理事長の説明だ。
「韓国の輸出が中国に大きく依存しているというのは輸出を多角化できなかったという点で韓国の貿易構造の脆弱性と理解されるが、これは逆に中国が必要とする中間財を韓国が供給するという意味も持つ」ということだ。中国の立場では韓国製品を輸入しなくてはサプライチェーンの安定性を確保できないという話だ。韓国が過度に中国に依存するよりは中国がむしろ韓国に依存しているというのが適切な表現という。「中国政府が韓国製中間財輸入を減らすために奮闘努力する姿からそうした点を確認できる」というのが彼の説明だ。中国はそうした努力の結果としてディスプレーの国産化に成功し、いまは半導体崛起に向け途轍もない資金を注ぎ込んでいるところだ。