【社説】物足りなさ残るワクチン外交、供給支障なく万全期するべき=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.24 10:09
文在寅(ムン・ジェイン)大統領とジョー・バイデン大統領の初の韓米首脳会談で大きな期待を集めた新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチン外交は国民の期待に沿えず物足りなさだけが残る結果となった。モデルナなどとの委託生産合意は成果としてみることができるが、生産物量や国内供給分を韓国側が自由に決定することができないため、現在としては「絵に書いた餅」にすぎない。われわれ国民が切実に待っていたのは、実際に手に取れるワクチンそのものであり、外交的修辞ではない。
首脳会談を控えて鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官は4月末の国会で、ワクチンスワップ(対等交換)カードを取り出して国民の期待値を高めた。鄭長官は、米国で新型コロナが猛威を奮っていたとき、韓国政府が診断キットとマスクを提供した事実に言及して「困ったときの友が真の友」という言葉で米国に手を差し出した。首脳会談直前まで、韓国内の雰囲気は水面下交渉を通じても文大統領がワクチンを大量に確保してくるだろうという願いがあった。先月、日米首脳会談に臨んだ菅義偉首相がファイザー最高経営責任者(CEO)との談判を通じて1億回分のワクチンを追加で確保したことも刺激剤としては十分だった。