「ワクチンの生産と配分を阻害する輸出制限措置と国家別個別行動の阻止を求める」

「ワクチンパスポートなど国際移動性を回復するために世界共通の認証手順と標準の導入して欲しい」

来月（１１～１３日）、英国で開催される主要７カ国（Ｇ７）首脳会議を前に、オンラインで２日間（現地時間１２～１３日）開催された「Ｂ７サミット」が新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）関連の議題などを盛り込んだ共同声明を採択し、閉幕した。Ｂ７サミットはＧ７（米国・日本・ドイツ・英国・フランス・イタリア・カナダ）国家の公式の経済団体長会議体だ。

１３日、全国経済人連合会（全経連）によると、ことしのＢ７サミットは、Ｇ７諸国のほか、韓国・オーストラリア・インド・南アフリカの４カ国が開催国の英国から特別招待を受けて参加した。韓国経済界の代表としては全経連が招待された。Ｇ７議長国の英国の経済団体である英国経済人連合会（ＣＢＩ）のカラン・ビリモリア会長は全経連の許昌秀（ホ・チャンス）会長と権泰信（クォン・テシン）副会長に会議の重要性を言及し、直接招待した。主要先進国の経済界首脳会議だけにスザンヌ・クラーク全米商工会議所（ＵＳ　Ｃｈａｍｂｅｒ）会長、中西宏明日本経済団体連合会長をはじめとする１１カ国の経済団体の首長がいずれも参加した。

新型コロナのためオンラインで開かれた今回のＢ７首脳会議では、ポストコロナの交易活性化による経済回復とデジタル転換、気候変動などの主題が議論された。全経連は、韓国企業が自由に活動できるように、グローバル経済環境づくりに焦点を合わせて意見を提示した。

許会長は議長国の英国の主要な議題であり、ボリス・ジョンソン英首相が出席した「気候と生物の多様性」を主題とする討論で「製造業中心の国において、炭素削減は容易ではない課題だが、韓国企業が積極的に参加している」とし、「炭素削減など気候変動対応のための最先端の技術を共有し、気候変動ファンドの拡大を要請する」と述べた。この討論では、気候変動こそポストコロナ時代に起業家精神革新が最も必要な分野だという意見が出され、企業家の積極的な役割への要求が続いた。

権副会長は「新型コロナとグローバルリスク、世界貿易機関（ＷＴＯ）・国際通貨基金（ＩＭＦ）との対話」をテーマにした討論で「ワクチン格差解消のために、国際共助やワクチンパスポートなど国際移動性の回復のための国家間の議論が必要」と促した。権副会長は「各国政府の大衆迎合主義的財政支出と民間の税負担の転嫁を糾弾しなければならない」と主張した。この討論では世界的なワクチン不足の問題点が様々な角度から提起され、ワクチン供給拡大のために、知的財産権の留保との国境移動再開に関する活発な議論があった。

今回採択されたＢ７共同声明と政策建議報告書は、来月に開かれるＧ７サミットで、各国の指導者に配信される予定だ。イ・ソウォン全経連国際協力チーム長は「全経連は、経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）の諮問機関であるＢＩＡＣ、主要な１６カ国の民間経済団体で構成された世界経済団体連合（ＧＢＣ）、アジアビジネスサミット（ＡＢＳ）などいくつかの国際会議体で韓国経済界を代表している」とし、「韓米・韓日・韓中財界会議など主要国３１カ国の２者会議体を通じて民間経済交流を続けている」と説明した。