【コラム】輪郭を表した米国の「北朝鮮政策検討」…呼び込めるかに成敗かかる(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.05.13 14:39
◆対話の扉を開放
サキ報道官のブリーフィングとワシントンポストの記事で具体的な交渉戦略が表れたわけではない。とはいえ、行間からバイデン政権の北朝鮮政策基調は読み取ることができる。まず目につくのは、これまで使用されてきた「完全かつ検証可能で、不可逆的な非核化(CVID)」や「最終的かつ完全に検証された非核化(FFVD)」などの複雑な表現がなくなった点だ。その代わり「完全な(complete)非核化」という簡単な用語が使われた。一見似ているようだが、実際には大きな差がある。例えば、不可逆的な非核化とは、北朝鮮が核兵器および核施設を廃棄した後に考えが変わっても、二度と核を製造できなくすることを意味する。このために北朝鮮の核科学者が第3国に送られることもある。したがってただ完全な非核化を追求するという方針は、北朝鮮が越えるべきハードルを大きく下げたということだ。