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福島に向かった在日韓国人作家の柳美里氏「彼らの悲しみが入り込んできた」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.03.12 08:29
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「時は過ぎない」

著作『JR上野駅公園口』にサインをお願いしたところ、作家の柳美里氏(53)はこのような文面を書いてくれた。柳氏が東日本大震災10年を迎える所感だと言った。時間が過ぎたからといって当時の苦痛や悲しみが和らいだり軽くなったりすることはなかったということだ。

 
在日韓国人である柳氏は2015年から福島県南相馬市に住んでいる。福島第一原電から16キロしか離れていない所だ。放射能被害を懸念して皆が福島を離れるとき、柳氏は自らの足でここにやってきた。

柳氏は2月25日、日本外国特派員協会(FCCJ)が主催した会見で「戦争と原発という違いはあるが、韓国戦争(朝鮮戦争)を避けて追われるように生活の基盤を離れてきた私と福島の住民たちが感じる苦痛の根底は違わない」と話した。柳氏の両親は韓国戦争を避けて小さな漁船に乗って日本に密入国した。パチンコ業に従事した父親とキャバレーのホステスだった母親は柳氏が幼いころに離婚し、学校ではいつもいじめの対象だった。中卒という学歴に在日韓国人、女性という「マイナー中のマイナー」として扱われた柳氏は、自らのアイデンティティを「韓国人でもない、日本人でもない存在」と規定する。

福島にやってくることに決心することになったのは、大震災翌年の2012年、臨時災害放送局に出演することになったのがきっかけだった。週に1回30分ずつ、600人越える住民たちの話を聞いて下した決定だった。

「1年ほど出演するつもりだったのに、最後までやるという約束を守ろうとしたら、臨時放送局が閉鎖される2018年まで7年も続けることになりました。苦痛と悲しみの話を聞くのですが、自分は安全な首都圏に住んでいることが、心が痛かったです。いつのまにか彼らの感情が私の体の中に入り込み、私が悲しみを受け入れる器になるという体験をしました」

この時の経験は小説家柳美里の作品世界を完全に変えた。それまで『家族シネマ』(1997年芥川賞受賞)など自身の経験を基盤とした小説を書いてきたとすれば、今はより広範囲な社会問題を目を転じることになった。昨年末、米国最高権威を誇る全米図書賞を受賞した『JR上野駅公園口』も、福島原発事故で打撃を受けた東北地域出身が主人公だ。東京オリンピック(五輪)建設現場で稼ぐために上京したが、不幸が重なって結局ホームレスになった話を書いている。

柳氏は東京五輪が東北地方復興の象徴のように扱われることに対して反感を表わした。柳氏は「復興五輪は看板だけで、実際は復興に寄与していない。かえって復興に障害になっている」と話した。東京五輪建設ブームで、東北地域は働き手と資材価格の急騰で困っていると話した。

「結局、放射能汚染除去作業に投入されるのは最低賃金が安い沖縄地域から連れてきたホームレスです。糖尿病、アルコール中毒、肝臓硬変などを病んで死んでも、実際の名前が違っているので本人確認もできない場合が多いです。遺族を探すことができず、村の寺で遺骨を預ける状況が起きています」

次作は彼ら作業員に関する話だ。JR山手線の駅の名前を題名にした連作シリーズの六作目となる。『JR上野駅公園口』の主人公である路上生活者と作業員はどこか似ていたところがある。

「道端で路上生活者に会うと目を合わせないように、作業員とはできるだけ顔を合わせません。作業員というラベルを付けているから顔が見えないのです。彼ら一人ひとりのラベルを取る作業がしたい。名もなく底辺にいる人々に名前を返すことが小説家の仕事だと考えます」

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)によるパンデミックは福島地域の住民たちの弱まった隙間に容赦なく入り込んできた。柳氏は「緊急事態宣言が下された後、自殺や孤独死、餓死が相次いでいる。関係が細いと死ぬ人が出てくるようだ」と話した。

3年前、家のすぐ近くにオープンした書店『フルハウス』と小劇場はパンデミックの中で光を放っている。住民たちが「美里さん~」と気兼ねなく扉を押し開けて入ってくるほど、人々が集う空間になった。

「一人の女子中学生がアウシュビッツに関する哲学書を読んでいるところを見ました。地震と津波、原電事故から生き残った人々は自分の中に罪の意識があります。それだけ生と死をずっと考えているのです。私はここで芸術と文化が花開く余地があると見ます。そこに期待をかけたいです」

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    2021.03.12 08:29
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    小説『JR上野駅公園口』で全米図書賞を受賞した在日韓国人作家の柳美里氏が2月25日、外国特派員協会(FCCJ)で主催した記者会見後、著書にサインをしている。ユン・ソルヨン特派員
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