在日知識人姜尚中氏が見た大震災10年「名称から間違っている」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.03.11 14:21
「日本では東日本大震災という言葉を使います。自然災害ということを強調した表現でしょう。大震災は悲惨な人災を含んだ悲劇だったことを薄めるためのものです」
姜尚中(カン・サンジュン)東京大学名誉教授(71)の言葉だ。韓国国籍保有者としては初めて東京大学の教授に登用され、聖学院大学の学長を務めたこともある代表的な在日知識人の姜氏に10年前の大震災について尋ねた。9日に電子メールを通じて行ったインタビューで、姜氏は名称を真っ先に問題視した。政界が人災の影は隠して自然災害である点を強調しようとしてるという指摘だ。姜氏にとって、東日本大震災は1986年に発生したロシアのチェルノブイリ原発事故のような人災でもあった。単なる自然災害による事故を越えて日本社会を揺さぶった事件でもある。姜氏が地震直後に現場を訪れて下した結論だ。2011年3月11日に発生した大震災による死亡者は日本警察庁の公式集計によると1万5894人、行方不明者も数千人に達する。