【時視各角】私たちが持っている最も大切なもの=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.02.23 15:58
「私たちを助けてください。私たちの国の未来を救ってください。大きな力になってください」。あどけなさが残る女性の切ない哀訴が繰り返し響いた。先週金曜日、ミャンマー・ヤンゴンの韓国大使館前で撮影された映像の中で、若い男女30人余りがひざまずいていた。韓国語の発音が正確なことから、現地の大学の韓国語科の学生ではないかと推定されると、映像を送ってきた海外同胞が説明した。3分間の映像をすべて見終わる前に、胸が詰まってよく聞こえなかった。ミャンマーの現在は私たちの過去と重なるからだ。民主化への思いに燃えていた時代が私たちにもあった。
また別の映像の中の青年はこのように訴えた。「私たちが大韓民国の韓流を愛して応援するように、私たちの民主化のために応援してください」。10年余り前、取材のためにヤンゴンを訪問して偶然知り合った現地青年も私に同じことを言った。国立ヤンゴン大学でコンピュータ工学を学んでいるこの青年は、インターネットに接続したことがないといった。軍部政権の遮断のためだった。接続すらできず理論だけでインターネットを勉強するという言葉に私は言葉を失った。彼はこのように話した。「だから韓国に本当に憧れ、羨ましく思います。ほぼ同じ時期に植民支配から抜け出したのに、韓国は民主化も成し遂げて経済的にも成功したではないですか」
ミャンマーが2016年に文民政府を発足させるまでには数度の挫折と犠牲を味わわなければならなかった。それほどまで苦心して成し遂げた民主化が軍部クーデターで水の泡に帰す危機に達すると、市民は街頭に出た。強硬鎮圧で犠牲者がすでに出ており、ひょっとしたらもっと大きな流血事態につながるかもしれない。市民に残されたのは国際社会に訴える道しかない。映像の中の青年は「ミャンマー軍事クーデターを認めないようにお願いします」と書いたプラカードを持っていた。