地球村で「変種コロナ」の恐怖が広がっている。２１日（現地時間）、ロイター通信によると、英国政府の諮問機関「新型呼吸器系ウイルス脅威諮問グループ（ＮＥＲＶＴＡＧ）」所属の科学者は、報告書で「変種はヒト細胞に浸透する方式で変化を見せている」とし「この場合、子どもも大人とほぼ同じ水準でウイルスに感染することがある」と明らかにした。これまで子どもは大人に比べて新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）にかかりにくいか、かかったとしても他の人に伝播する可能性が低いとされてきた。ところが変種はこのような様相とは違うという。

インペリアル・カレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授は「因果関係はまだはっきりしないが、データを見ると変種が子どもに感染する傾向が高いという兆候もある」とし「今後の展開を見るためにさらにデータを集める必要がある」と話した。

変種ウイルスが初めて発見された英国では物流大乱に加えて食料品の買い占めまで起こりつつある。この日、ロンドン・ヒースロー空港では他の国々が英国発入国制限を強化する前に英国を離れようとする脱出ラッシュで空港が大混乱に陥った。どの航空会社も超過予約事態が起きたうえ、一部の国家は英国発航空便を再び英国に送り返して空港が修羅場と化したと英国デイリー・メールは伝えた。陸上でも、貨物輸送を終えた後に本国に戻ろうとしていた貨物車両運転手が高速道路の上に閉じ込められる羽目になった。この日未明に封鎖されたドーバー港へ向かう途中で道路が渋滞して足止めを食らったというポーランド貨物車両の運転手は「クリスマス前に家に帰ることができないかもしれない」と落ち込んだ。

前日、英国政府がロンドンを含む首都圏の一部地域で全面封鎖（ロックダウン）に入ると、ツイッターには午前６時からスーパーマーケットの前に列を作って立っている人々の写真が次々と投稿された。欧州連合（ＥＵ）国家の英国封鎖措置が長期化する場合、食料品が品薄になる可能性があるという懸念で人々が押し寄せた。ニューヨーク・タイムズ（ＮＹＴ）によると、英国に供給される食材の４分の１が欧州から入ってくる。ＮＹＴは「英国がブレグジットを控えて、前倒しで孤立を経験している」と伝えた。

２１日までにフランス・オランダ・ベルギー・ドイツ・イタリア・ポーランド・オーストリアなどの欧州国家が航空・海上・陸路を通した英国発入国と物流を全面遮断するか、一時的に中断した。サウジアラビア・クウェート・オマーンなどの中東国家のほか、コロンビアなどの中南米国家および香港・インドなどのアジア諸国も同じような措置を取り始め、世界で少なくとも４０カ国以上が英国発入国制限に入った。