【時視各角】ワクチン確保手遅れの転末=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.12.08 13:26
#5月25日、韓国よりも防疫にはるかに成功したニュージーランドは汎政府次元の「コロナワクチン戦略(CVS)」を発表する。その1つ目として3700万ニュージーランドドル(約27億円)が投入されたこの事業は、予防薬の開発とあわせて最大限早期にコロナワクチンを確保することが目標だった。同国の5月の平均一日の感染者は1.1人。それでもニュージーランドはワクチン確保TF(タスクフォース)チーム(作業部会)を立ち上げてすぐに屈指のワクチン開発企業と接触した。その結果、10月にファイザー製品150万回分(75万人分、2回接種)契約に続き、11月には1回だけの接種でよいヤンセンワクチン200万回分購入および300万回追加オプションの確保に成功した。総人口480万人余りが全員接種してもあまりある量だ。10月末から一日の感染者は一桁台だ。
#ニュージーランドがワクチン戦争に参入していたころ、韓国政府はK防疫の自画自賛に余念がなかった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は5月10日の「就任3周年特別演説」でこのように叫んでいた。「われわれは防疫で世界を先導する国になり、ウイルス拡大を十分に統制することができる」と。不幸にも、当然出てくるべきだったワクチンの話は一言もなかった。韓国の5月平均一日感染者は23.5人。それでも政府は6月3日に第3次補正予算を発表してK防疫広報予算を1200億ウォン(約115億円)に増やした。汎政府支援委員会が組織されたが、外国産ワクチン導入を本格的に推進することが決まったのは8月末だった。だが、ワクチン導入事業は遅々として進まなかった。結局、「手遅れ対応」という激しい批判の中で今月3日に当局が確保したと伝えられたワクチンは70%という低い予防率に信頼度まで不安なアストラゼネカ。最近、韓国のコロナ感染者は一日600人を行ったり来たりしている。