文大統領、発表前に報告を受けて沈黙…野党「法務部長官という刀を借りて『借刀殺人』」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.25 09:25
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は史上初の現職検察総長に対する職務執行停止(職務排除)措置に対して特別な立場を出さなかった。姜ミン碩(カン・ミンソク)青瓦台(チョンワデ、大統領府)報道官は24日午後6時49分SMS(ショートメッセージサービス)を通じて、「文大統領は法務部長官発表直前に関連報告を受け、それに関して別途の言及はなかった」と明らかにした。姜報道官の公示は秋美愛(チュ・ミエ)長官が尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長に対する監察結果を発表して49分後に伝えられた。
1年近く続いてきた二人の葛藤様相に対して文大統領が公式な反応を見せたのは今回が初めてだ。文大統領はただし「沈黙」で立場に代わった。姜報道官の言葉通りなら秋長官は監察結果の発表直前に青瓦台に尹総長に対する懲戒請求と職務排除などをあらかじめ報告した。そして秋長官が生中継でカメラの前で尹総長に対する職務排除措置を発表したのは文大統領の沈黙を事実上「発表承認」の意味として受け止めたという意味になる。
国民の力は直ちに「秋美愛という刀を借りた文在寅大統領の『借刀殺人(他人の刀を借りて人を殺すという意味)』」と反発した。朱豪英(チュ・ホヨン)院内代表はこの日、中央日報とのインタビューで「秋長官が文大統領の意向に反してこうしたことをするか。事実上文大統領の借刀殺人ではないか」として「文政府の不正と不正腐敗に捜査の矛先を向けたからといって尹総長を追い出そうと決意した」と批判した。チェ・ヒョンド院内報道官も「“法無長官”の無法専横に驚く」として「ここまでくると文大統領が後ろに隠れずに確かに交通整理をせよ」と求めた。