【社説】韓国対外戦略、米大統領選挙で試験台に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.11.04 10:35
米国大統領選挙の投開票が昨日行われた。ドナルド・トランプ大統領(共和党)が4年再任するのか、それともジョー・バイデン候補(民主党)が政権を奪還するのかについては、まだどちらとも断言することはできない。各種世論調査の結果はバイデン氏の優勢を示しているが、トランプ氏の終盤の追撃戦で差が狭まった状態で選挙が行われたからだ。慣例通りなら、今日午後あたりにも当選者の輪郭が明らかになり、勝者の勝利宣言と敗者の祝賀メッセージ発表で締めくくられる手順を踏むが、今回はそのような伝統が守られるかどうかさえ疑問だ。トランプ大統領が期日前投票を問題視してこれに従わず、最終的な勝敗が法廷で決まる可能性もある。
次のホワイトハウスの鍵の行方は、韓国の対外戦略や韓半島(朝鮮半島)情勢はもちろん、貿易依存度が高い韓国経済にも大きな影響を及ぼすのが厳然たる現実だ。韓国政府は各シナリオ別に予想される候補別政策基調と方向を綿密に分析し、これに沿った対応戦略を緻密に立てなければならない。
はっきりしていることは、選挙結果がどうであれ、今われわれが置かれている国際環境が容易ではない点だ。米中の覇権競争が本格化し、国際秩序は急変期に入り、韓国はその間で外交力を試されている。米大統領選挙で誰が勝っても米中競争基調には変化はないだろう。対中国共同戦線の性格を持つ「日米豪印戦略対話(QUAD=クアッド)プラス」や「経済繁栄ネットワーク(EPN)」への参加圧力を避けて、きわどい綱渡りを続けてきた政府の姿勢がこれ以上通じない可能性がある。