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【コラム】韓国公務員射殺事件が悟らせる事実

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.29 10:38
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韓国の国民が北朝鮮軍によって射殺されたのに韓国政府は大統領に報告しなかったという。親書をやりとりできるほど連絡網が生きていたのに救命さえ試みなかった。多くの疑問と議論が増幅するが納得しがたい越北説から主張した政府はいまでは北朝鮮側の謝罪が異例に速かったと「評価」している。遺族には何らの遺憾や謝罪も表明していない。

このあきれ返る事実を縛っているのはひとつだ。北朝鮮軍に射殺された国民をそれほど重く考えていないという韓国政府の認識だ。多くの人が怒りセウォル号まで思い起こさせるのはまさにこのためだ。

 
どうして政府が国民の安全と危機を大したことではないと考えられるのだろうか? 勝利が目的である戦場では1個大隊の命も消耗品になってしまうことを思い起こせば簡単に察せられる。目標と結果だけを最優先に置けば過程と手段は些末なことになる。だが国民を攻撃からも保護しなかった政府ならば、その政府が成し遂げるという南北関係安定と平和とはいったいだれのためのものだろうか?

今回の事件で表れた真実は明白だ。私たちが胸を痛めながら見守り希望してきた新たな南北関係の成立が実際のところは大統領と政権のための課業にすぎなかったということだ。

今回も政府と支持者の対応は相変わらずだ。何より重要なのは南北和解と協力、韓半島(朝鮮半島)の平和ではないだろうか? いずれにせよ北朝鮮が以前と違い先に謝ってきたことは大きな進展ではないだろうか? むしろこの事件こそ終戦宣言の必要性をさらに促す事例ではないだろうか? 目標の当為性、一般化された偏見を大きな旗のように再び大きく振って国民の視線を惑わせる。いわゆる法治国家の法務部長官と元法務部長官に提起された縮小と隠蔽・操作に対し疑惑と容疑を提起する時も同じだった。政権のために腐ってしまった検察・司法府・メディアを改革することがさらに至急で重大でないかと問い直す。野党と以前の政権の受恵者はもっとやっていなかったかとむしろ堂々としている。韓国社会の特権を享受しているのは自分たちではなく彼らであり、彼らから清算しなければならないと、自分たちの名分を信じ守ってほしいと国民に向かって嘆願する。

だが特権とは勝手に生まれるのではない。権力の陰の中で寄生し育つのだ。いま権力を握っている側は政府と与党の政治家らだ。本当に反対勢力を制圧するのではなく特権そのものを清算し撤廃するならば、制限して取り締まるべきはまず自分たちの権力だ。同じように国民に強調すべきことも自分たちの名分ではなく責任だ。名分が力の目を隠すだけということは歴史の惨状がすでに証明する。ユダヤ人をガス室に追いやったドイツ人にも、スズメを抹殺して大飢饉を招いた中国人にも、名分はあった。同じ言葉を使う同族同士が銃を向け合い分断されることになった私たちにも名分は不足していなかった。力を支える名分はいつも一杯になってあふれる。しかしその力にくつわをはめる責任はいつも不足し微弱だ。国民の生命を保護することができなかった政府がめちゃくちゃな話をしている現在の状況はそれを改めて確認させる。

いま重要なことは北朝鮮の対応の肩を持ったりほめることでも、政府の対応を正当化したり擁護することでもない。「大統領の10時間」より私たちをさらに不安にする質問がまだある。急いで謝罪文を送ってきた北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)委員長が事故当時に関連事項の報告を受けられなかったと主張する。それなら途轍もない波紋を起こすほかないこの射撃を決断した統制者はだれだったのか? 北朝鮮の軍国主義的特性と親書まで行き来する雰囲気の中で金正恩が知らなかったというのは可能なことだろうか? 韓国政府はこの質問に答を持っているのか? この質問に答を出すことができないならば、それでどのように安定と平和、終戦の可能性を壮語できるのか?

真相はまだ明らかになっていない。北朝鮮軍指揮者の誤った判断かもしれず、緊張した状況で触発された偶発事故かもしれない。そうでなければ一方的に通達された防疫関連指針のためでもある。だがその原因が何であれ変わらない本質はこの事件が韓国国民の生命と安全を侵害した行為であり、韓国政府はこれに対する無限の責任を持っているという事実だ。したがって真相を追跡し確認することはあきらめてはならない政府の責任であり、当然備えなければならない能力だ。国民と領土の安全と保衛は政府が存在する理由であり、軍の統帥権者であり政権の最高首班である大統領が全ての責任を負うべき本然の任務であり役割だ。南北関係改善だの平和だのという名分を掲げて誤りを正当化したり覆い隠したりすることはできない。

イ・ヒョクチン/小説家

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