【時視各角】「韓米平和同盟」という言葉遊び
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.15 11:50
韓国の現政権の人たちは妙な表現で事案の本質を曇らせるのに優れているようだ。「韓米関係を冷戦同盟から平和同盟に変えなければいけない」という李仁栄(イ・インヨン)統一部長官の最近の発言がまさにそうだ。それなりの言葉に聞こえるこの主張には誤った2つの視点が反映されている。一つは、従来の韓米同盟は理念対決を帯びた冷戦時代の遺物として清算されるべきものであり、もう一つは、したがって今後の両国関係は軍事関係を除いた平和の追求に焦点を合わせなければいけないというものだ。しかしこうした主張は同盟の本質に無知であるか、意図的な歪曲にならざるを得ない。
同盟とはもともと戦争のような武力衝突を前提に結ばれた関係だ。敵国との戦いに備え、戦争勃発時に友好国または敵の敵と軍事的に互いに助け合うことを約束するのが同盟だ。本質がそうであるのに平和同盟とはいったいどういうことなのか。「愛情爆弾」「友情タンク」が滑稽に聞こえるように平和同盟も失笑を買う言葉遊びにすぎない。