【社説】「空っぽ」の韓米首脳会談で先が見えない韓米同盟
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.25 09:57
昨日ニューヨークで行われた韓米首脳会談は中身がなかった。韓米同盟の危機をもたらす韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄など核心の争点に関する議論はなかった。北朝鮮の完全な非核化に向けた深い意見も出てこなかった。メディアとの質疑応答時間はトランプ米大統領のワンマンショーだった。トランプ大統領は「私が大統領でなかったとすれば今ごろ北朝鮮と戦争をしているだろう」「金正恩(キム・ジョンウン)委員長との関係は良い」など、北朝鮮非核化や同盟とは距離がある発言を続けた。このため文大統領は答弁の機会がなく、冷めた雰囲気だったという。両首脳の9回目の会談だったが、まったく信頼感は見られない。
韓米同盟はいま先行きが見えない。昨日から防衛費分担金実務会議が始まったが、交渉の結果は予測できない。米国の50億ドル(約6兆ウォン)要求に政府は首を横に振っている。米国の分担金要求額は今年の1兆389億ウォン(約930億円)の5倍にのぼる。トランプ大統領の「取引」優先主義によるものだ。同盟が取引対象に転落した。11月には韓米同盟の重要な基盤であるGSOMIAが破棄される。GSOMIAが中断されれば韓米連合防衛体制に決定的な亀裂が生じる。それでも両首脳は今回の会談で同盟復元のための可視的な結果を出すことができなかった。GSOMIAは議題にもならなかった。