増えつつある国の借金をめぐる論議=韓国(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2020.09.12 10:21
実際に、国の借金がある水準を越えてはならないという絶対的な基準はない。2010年ケネス・ロゴフ氏とカーメン・ラインハート氏は「過去の事例からみると、対GDP比政府債務比率が90%以上である国の平均経済成長率が90%未満である国に比べて非常に低かった」という論文を発表した。債務比率の90%が一種の「ティッピングポイント」なので負債が多すぎる場合、緊縮政策を展開する必要があるという主張だ。
これを受け、トーマス・ハーンドン氏、マイケル・アッシュ氏、ロバート・プーリン氏は2013年「ロゴフとラインハートの論文で年度別データの一部欠落、誤った加重値反映、エクセル計算のエラーなどを是正した結果、対GDP比政府負債比率90%以上である国の経済成長率は平均-0.1%でなく2.2%だった」と批判した。もちろん、データのエラーを是正した後にも対GDP比政府債務の比率が増加するほど経済成長率が減少する様相を見せるのは事実だ。ただし「対GDP比90%」という数値自体は無意味だという指摘だ。