「社会的距離の確保（ソーシャルディスタンス）」第３段階への引き上げをめぐって政府の苦心が深まっている。

丁世均（チョン・セギュン）首相は２６日、中央災害安全対策本部会議で「状況の好転がなければ、社会的距離の確保第３段階への引き上げまで検討すべき状況」と明らかにした。ただし「現在の第２段階措置がきちんと履行されるように総力をつくすことが急務」として「第３段階に引き上げる場合、事実上ほとんどすべての経済・社会的活動が止まることになり、決して簡単に決定できる選択でない」と話した。

この日、チョン・ウンギョン疾病管理本部長も第３段階への引き上げに対して「危険度評価や必要性、時期について毎日検討している」として慎重な立場を見せた。この日午前、第３段階の引き上げに関連した偽ニュースが広がったことを受け、中央事故収拾本部のユン・テホ防疫総括チーム長は「防疫当局と国民の信頼にヒビが入る行為なので虚偽事実（流布）に関連した部分は控えてほしい」とした。

一方、共に民主党のナム・インスン最高委員はこの日、最高委員会議で「今は新型肺炎の２次大流行が全国で広がり得る重要な瞬間」として「経済的な不利益を甘受しても５～７日程度強く首都圏だけでも距離の確保第３段階への引き上げを提案する」と話した。しかし、ユン・チーム長はこの日、中央事故収拾本部のブリーフィングで「第３段階の発令に関連した部分はまだ具体的に進めていない」として「今日（２６日）新規感染者が３００人を超えたが、急増する推移ではなく経過を見守る必要がある」と話した。

第３段階が施行されれば１０人以上の集いとスポーツ競技などが禁止され、公共多重施設の運営が中断される。公共機関と企業も必須人員以外に全員が在宅勤務に入る。学校は全部休業、または遠隔授業を実施する。