◆韓国政府「中国に十分に事前説明」…米国は不快感？

韓国政府が今回のＴＨＡＡＤ装備搬入前に米国との協議なく中国に事前説明をした点をめぐっても、一部で論議を呼んでいる。軍当局によると、さまざまなチャンネルを通じて中国側にＴＨＡＡＤ装備交換計画を説明する過程で、米国とは意思疎通がなかったことが確認された。

この日、中央日報の質問に対し、米国防総省の関係者は「韓国政府が中国に事前説明したというのは我々は知らない」とし「両国政府に問い合わせるべき」と答えた。

一部では米国側のこうした反応が「不満」の表示という解釈も出ている。戦術的レベルで扱われる砲や戦車でもなく戦略的な性格の装備変動事項を所有・管理・運用の主体である米国側との協議なく周辺国に知らせるのは常識外れという点でだ。

国防部政策室長を務めた韓国国家戦略研究院の柳済昇（リュ・ジェスン）副院長は「今回の件を先例として中国が韓米防衛態勢に度々介入する可能性がある」とし「韓米間の軍事機密を共有するうえでも障害になるかもしれない」と懸念を表した。

一方、米国側が韓国の立場を十分に理解しているという反論もある。中国とのＴＨＡＡＤ問題が浮上すれば北東アジアでの米軍の戦略装備管理がさらに難しくなるため、韓国が適切な措置をしたということだ。ある当局者は「新しい武器体系の導入でもなく従来の装備の交換を周辺国に説明するのに米国の許可が必要なのか分からない」とし「米国もそれほど気にしていないと理解している」と話した。

星州ＴＨＡＡＤ強化するが…公開できない韓国国防部（１）