【社説】繰り返される惨事、国家の役割とは何か=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.05.01 11:12
「朝早く誕生日のワカメスープを作ってくれてありがとう」という娘の電話に笑顔が止まらない父、職場で仕事の手ほどきをしてくれた父親を目の前で見送ることになった息子、中学生の娘を男手ひとつで育てながら3カ月間週末もなく働いていた30代男性。彼ら全員が自分が流した汗の重さと同じくらい一生懸命に生きていた私たちの大切な隣人たちだ。火魔が飲み込んでしまった彼らの涙はセウォル号のそれと同じくらい熱くて悲痛だ。
38人の命を奪った一昨日の利川(イチョン)物流センター火災は12年前と何一つ変わっていない。溶接の時に飛んだ火の粉が油蒸気に引火して爆発的火災を呼び、サンドイッチパネルで建てられた建物全体に火柱が立った。過去十数年の間、セウォル号をはじめとする数回の大型惨事を体験しながらも同じことが再発しているので痛嘆に耐えない。