コロナ事態を経験しながら3つの劇的な場面が思い浮かぶ。1つ目は、サムスン電子が中小企業を支援し、マスク生産量を画期的に増やした場面だ。その中の1カ所が全羅南道長城郡(チャンソングン)にあるファジン産業だ。サムスン電子が約10人を派遣して生産工程を改善したところ、不良率が減り、生産量が倍に増えた。コンピューターシミュレーションを通じて生産速度に合わせて人員と機器を再配置した結果だ。現代車、コーロンインダストリー、東レ先端素材は直接マスク・フィルター生産に着手した。政府の公的マスク制度が定着するまでマスク不足を解消するのに大きく寄与した。
世界を驚かせたシージェンの診断キット開発はどうか。トランプ米大統領が輸出を要請した翌日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領はシージェンを訪れた。現場にはコジェンバイオテック、ソルジェント、エスディーバイオセンサーなど診断試薬企業の関係者もいた。これら企業には現在、各国から輸出の注文が殺到している。韓国は突然、K防疫・K医療でも世界的な名声を得ることになった。もう一つ、医師・看護師・薬剤師など医療関係者の献身は最高の名場面だ。数百人の医療関係者が生業を離れて大邱(テグ)に駆けつけた。1時間で汗まみれになる防護服を何日も着て死闘した。そのおかげで大邱市は苦痛から抜け出し、世界的な防疫模範都市に生まれ変わった。医療関係者の献身が奇跡の原動力だった。