【時視各角】中国の辺境へ向かう「低成長トンネル」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.01.29 10:14
日が沈まない帝国を建設した英国が没落し米国が浮かび上がった水面下の流れはすでに19世紀末から始まっていた。英国の衰退を知らせる前兆は経済成長率下落だった。1873年にオーストリアのウィーン証券取引所で始まった株価暴落は欧州全域を巻き込んだ。当時の不況は生産力向上にともなう供給過剰から始まった。しかし膨張した経済が絶頂に達すると物価下落が続いた。産業革命の本拠地だった英国は衝撃がもっと大きくなるほかなかった。だがドイツと米国は高い成長率を記録した。第2次世界大戦でドイツは敗亡してしまったが、米国が世界の覇権をつかんだのはこうした経済力拡張の結果だった。ソウル大学のキム・テユ名誉教授が執筆に参加した『覇権の秘密』に出てくる150年前の話だ。
現在はどうなのか。歳月が流れただけだ。同様の事例は日本が生々しく見せる。日本経済は1990年以降ほぼ30年にわたり足踏み状態だ。中国が世界貿易機関(WTO)に加入した2001年当時、日本の国内総生産(GDP)は中国の8倍だった。日本は国際社会で大きな声を出した。極右小説家出身の石原慎太郎東京都知事は「米国にNOと言える日本」としながら威張った。