【リセットコリア】金正恩、体制安定のために危機助長
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.01.06 09:24
北朝鮮の新しい道は正面突破戦を標榜した陣地強化と明らかになった。北朝鮮は現在の情勢を、ソ連派と延安派が共謀して金日成(キム・イルソン)を追放しようとした「8月分派事件」があった「1956年危機」に並ぶものと評価し、当時のように労働党中央委員会総会決定書で新年の辞を代替した。党中央委員会7期第5回総会で現在の情勢を「幾重にも積み重なる苛酷な試練と難関」と評価し正面突破戦を宣言したのは、対米用でもあるが対内用の性格がさらに強い。3代首領体制安着を祝う特権層(ノーメンクラツーラ)の団結大会で見ることもできる。
危機は3代にわたり続く首領体制の栄養素だ。ウェーバーは危機の際にカリスマ権力が過渡的に現れ、危機が解消されれば法的・合理的権力に移ると考えた。しかし北朝鮮でカリスマ権力は3代にわたり維持されている。冷戦体制、分断体制、首領体制などで持続的に危機を作り出すためだ。