<Mr.ミリタリー>北がICBM発射しても米国の軍事オプションは困難(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.20 10:36
問題は北朝鮮がレッドラインを越える時、米国がカウンターパンチを放てるかだ。しかし核武装した北朝鮮を相手に米国が軍事オプションを使うのは負担が大きい。北朝鮮が過去とは違うからだ。トランプ大統領がニューヨークやワシントンでの大規模な犠牲を甘受して北朝鮮に軍事オプションを使用するかは疑問だ。したがって金正恩委員長がレッドラインを越えてもトランプ大統領はすぐには軍事オプションを発動しない可能性が高い。実際、米国は2017年のように軍事オプションの準備を急いでいない。クリスマスまで1週間も残っていないが、米軍の動きはほとんど見られない。さらにトランプ大統領は弾劾訴追され、文在寅(ムン・ジェイン)政権も米国の軍事オプション使用時に協力しない可能性が高い。
米軍の対応態勢を比較してみよう。2017年の危機当時、米国防総省は韓半島周辺の軍事力をあらかじめ増強させた。当時、日本の岩国・横田・嘉手納基地にステルス機のF-22およびF35、海兵隊用F/A―18E/Fなど数十機を配備した。グアムのアンダーセン空軍基地にもB-2ステルス爆撃機とB-1BランサーおよびB-52H戦略爆撃機を、烏山(オサン)・浦項(ポハン)にはアパッチヘリコプターとF-16、F/A―18E/Fなど数十機が入っていた。空母も平時の1隻から「2+2」体制で強化された。しかし現在はそのような動きがほとんど見られない。USNIによると、今月16日現在、横須賀に米空母「ロナルド・レーガン」1隻だけだ。空母「ニミッツ」「ルーズベルト」は米西海岸にある。対応態勢は緩い。