【コラム】夢から目覚めて現実を見よ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.10 10:33
「平壌(ピョンヤン)市民の皆さん、同胞の皆さん。我が民族は優秀です。我が民族は強靭です。我が民族は平和を愛します」。昨年9月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15万人の平壌群衆が殺到した綾羅島(ヌンラド)5・1競技場で「5000年をともに生き、70年を離れ離れに生きた我が民族はともに生きなければならない」と力説した。韓半島(朝鮮半島)でこれ以上戦争はなく、新たな平和の時代が開かれたと宣言した。競技場を埋め尽くした平壌市民は雷のような拍手でこれに応えた。
振り返ってみると本当に夢のようだ。本当にそんなことがあったのかと思う。昨年初め、平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)から始まって板門店(パンムンジョム)、平壌、白頭山(ペクドゥサン)へと慌ただしく続いた南北首脳の和解と平和の歩みは胸が熱くるような名場面を残した。文大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の板門店「徒歩の橋」での対話がそうで、天池を背景に手を取り合った南北首脳の白頭山同伴登頂がそうだった。いつのまにか今は色褪せた写真の中の薄い思い出になってしまった。