金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長が軍関連組織の幹部のスマートフォンの使用を全面禁止したことが分かった。

東亜日報は２６日、複数の北朝鮮消息筋を引用し、金委員長が最近「軍関連機関の秘密厳守が守られていない」とし、軍事関連機関幹部の知能型手電話機（スマートフォン）の使用を中断することを指示したと報じた。

これにより、北朝鮮軍総参謀部の総政治局人民武力省人民保安省（警察）国家保衛省（韓国の国家情報院に該当）の幹部らは２７日から「ＶＩＡ電話」を義務的に使用することが分かった。

ＶＩＡ電話は高位幹部に支給された秘密保持用の２Ｇ携帯電話で、電話とショートメールのみ可能だ。しかし、幹部らは盗聴が可能なＶＩＡ電話の使用に消極的で、今までスマートフォンを使ってきた。

消息筋は「今回の措置は金正恩執権後、初めて失脚した李英鎬（イ・ヨンホ）元北朝鮮軍総参謀長（７７）がヒロポン事件に関与したという北朝鮮内部の極秘事項が韓国メディアに報道されるなど、軍関連機関の秘密が（スマートフォンなどを介して）外部に漏れているという判断によるもの」と伝えた。

今まで所在が不明だった李元総参謀長は失脚から３年後の２０１５年、北朝鮮軍総参謀部作戦局１処部署長として平壌（ピョンヤン）に復帰し、２０１７年に金日成（キム・イルソン）軍事大学戦術部学長に異動したことが確認されたとメディアが伝えた。