【コラム】文大統領、適切な地に足をつけた
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.25 09:40
なんとか乗り越えた。GSOMIA「条件付き延長」は幸いだ。政府の立場でも終了がもたらす負担が大きかったようだ。韓米関係で最悪は避けた。とはいえ傷は深い。韓日関係は新しく始めなければいけない。外交は一方が望む目標をすべて達成するのは難しい。完ぺきな勝利よりも適切な水準で満足することを知る必要がある。GSOMIAゲームでは韓日はともに失敗だった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領と安倍首相は向かい合って走っただけで実用的ではなかった。こうした状況で「条件付き延長」は文在寅外交の新しい着手だ。実際、日本はGSOMIAの効力維持という実際の利益を握ったが、韓国は確実に手に握ったものがない。それでも文大統領はなぜそのような選択をしたのだろうか。
「条件付き延長」を決めた時、その後の影響を予想したはずだ。日本の経済報復措置に対して「義兵」「竹槍歌」で対抗すべきだと言ったのは政府と与党ではなかったのか。今になって退いたという批判を念頭に置かなかったはずはない。すぐに進歩陣営が反発した。700余りの市民団体連合である安倍糾弾市民行動が「こうした姿を見るために我々は不買運動をしたのではない」として青瓦台の前で記者会見を開いた。チョ・グク前法務部洋館をかばった正義党も「原則と一貫性が踏みにじられた」(金鍾大議員)という。進歩は文大統領の支持基盤だ。保守陣営も「安保で賭けに出た結果、同盟の絶対条件である信頼を失った」(羅卿ウォン韓国党院内代表)と批判した。しかもギャラップの調査によると、GSOMIA終了決定について「良い」が51%、「悪い」が29%であり、終了を強行すれば世論の負担は減った。文大統領は双方から非難され、世論でも不利な道を選んだのだ。