【リセットコリア]GSOMIA延長を契機にした先制対応外交が切実だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.25 08:51
韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が失効直前の22日、米国の強い圧力外交にともなう韓日政府の相互措置を通じ事実上延長された。韓国政府は終了通知の効力を停止し、韓日対話が進行する間はWTO提訴手続きを中止することにした。日本政府は輸出管理運用問題を再検討するための局長級政策対話を受け入れた。GSOMIA終了がもたらした後遺症を考えればこの程度で収拾がつき幸いだが、戦略次元の事案を戦術次元で扱ったという点で終了決定と翻意に至る一連の過程は失望に堪えない。
GSOMIA終了決定の原因だった日本政府の戦略物資輸出に関する統制強化がWTO規範に反する不当な貿易規制であることに間違いはない。しかしGSOMIAが韓国の安保に大切な資産であり、韓日・韓米日安保協力の手段という点で、これをテコとして選択したのは自分で自分の首を絞める行為と変わらなかった。北朝鮮の核の脅威は加重され、北東アジアの戦略環境が非常に不透明な状況で、安保事項であるGSOMIAは経済問題に対する交渉カードになれなかった。韓米関係史ではまれな米国務省、国防総省、合同参謀、議会が口をそろえて強く反対した点がこれを裏付ける。この過程で北朝鮮の核問題、在韓米軍、防衛分担金交渉など韓米懸案に関するトランプ大統領の独走を牽制する米国内の友軍の信頼を失い否定的な認識を植え付けたという点も目に見えない損失だ。また、GSOMIAカードは日本が無理な通商規制をしたという米国を含めた国際社会の認識を希薄にさせた。GSOMIA終了の代わりに情報協力の一時停止程度で十分だっただろう。