国際人権機構「北朝鮮漁民の強制送還は国際法違反」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.14 09:40
韓国政府が今月7日、北朝鮮住民2人を仲間の乗組員16人の殺害容疑者として判断して北朝鮮に強制送還したことをめぐって批判が高まっている。国際社会の代表的な人権監視機構であるヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は12日(現地時間)、報道資料を出して「(韓国政府の)迅速な北送措置は、国連拷問等禁止条約に反する」と批判した。HRWは、韓国政府の送還措置が該当北朝鮮乗組員2人を「虐待の可能性」にさらしかねないと懸念している。
HRWアジア担当副局長のフィル・ロバートソン氏はこの報道資料で「北朝鮮の司法体系は極度に残忍で、(彼ら乗組員2人が)拷問される可能性があるのに彼らを北朝鮮に送り返したことは国際法上違法」としながら「韓国は2人に対する容疑を徹底的に調査して、彼らが北送されることに十分に異議を提起する機会を与えるべきだった」と指摘した。HRWは「北送された北朝鮮乗組員は残忍な犯罪者で、国際法上難民と認められない」という韓国政府の立場に対しても「難民関連法からは除外されるかもしれないが、人権法では難民かどうかに関わらず、拷問される危険が非常に高い国に送り返すことを禁止している」とし「韓国は拷問やその他の残酷行為、非人間的な待遇や処罰に反対する国連協約当事国」と指摘した。国連拷問等禁止条約第3条は拷問危険国での追放・送還・引き渡しを禁じている。