【社説】513兆ウォンも足りないという深刻な財政中毒=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.13 10:45
「福祉ポピュリズムに対抗してレオニダスが率いた300人の最精鋭戦士のようにテルモピュライの峡谷をしっかりと守らなければいけない」。2011年6月、朴宰完(パク・ジェワン)企画財政部長官が就任のあいさつで述べた言葉だ。当時は欧州財政危機が世界経済に波及し、韓国は翌年に総選挙を控えた状況だった。政界は大幅予算拡張を注文した。朴長官は対抗した。結局、GDPに対する国家債務比率は2011年の30.3%から翌年30.8%へと小幅増加にとどまった。朴長官の所信は韓国が今まで財政健全性を維持している主な理由の一つになった。
今はどうだろうか。洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官は「国家債務比率を40%前後で管理する根拠は何か」という文在寅大統領の一言に屈した。来年度は今年度比9.3%増の513兆5000億ウォン(約48兆円)というスーパー予算を編成した。これをカバーするために来年発行される赤字性国債は60兆ウォンを超える。これでも足りず支出をさらに増やすという。17の国会常任委員会のうち予算案予備審査を終えた8つの委員会だけで8兆2000億ウォンの増額を要求した。