【時論】教授らが時局宣言に出た理由=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.26 09:55
韓国の教授らが時局宣言に出たのはチョ・グク法務部長官の任命で大きな混乱に陥った現状況を国家的危機だと認識しているためだ。偽資格を作って子供の入試に使ったという疑惑がもたれている「金箸とスプーン(裕福な家に生まれた人)」出身の教授夫婦と知人教授が助け合いをするかのように特別優遇でインターン機会を与えて偽証明書を乱発し、韓国社会に残った最後の階層間移動の「はしご」である入試制度を悪用した。
大学の存在理由の一つは新しい知識の創出だが、これは構成員が互いに信頼して規則を守る真実性の自律施行の上でのみ可能だ。ところが、資格のない著者の名前を載せた「知的詐欺」を犯した人々も、寄与もしなかった無資格の高校生が第1著者として登録されても沈黙して研究倫理を捨てた共著者なども研究者や教授だ。
韓国大学が国際的ジャーナルに論文を書いて研究中心に移り始めたのは最近のことだ。韓国経済が先進国の知識仲介だけで大学の役割を正当化することが難しい段階に移転したためだ。多様な入試制度を考案したことも多様な才能を画一的な基準として裁っては個人の幸せをもたらすことができず、グローバル競争でも生き残ることができないという認識によるものだった。このため、大学の自由と自律性が拡大されるべきで、これは真実性と透明性という倫理的土台の上でのみ成立される。ところが、これを蹂躪した当事者が社会的処罰でなく権力の中心に立とうとしている。これは大学と学問世界の土台を崩すことであり、大学はもちろん大韓民国の未来をあきらめることでもある。教授がチョ長官任命に対する警告に出た最初の理由がそれだ。