【コラム】サムスンが逃した天才、「これ」を持って14年ぶり訪韓(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.25 11:52
「マイクロソフトのスター、グーグルに行く」。
2013年12月のニューヨークタイムズ(NYT)の記事の見出しだ。米国のシアトルとシリコンバレーのIT専門紙はもちろん、米国大陸の反対側のNYTも掲載したこの記事の主人公は、韓国とも縁があるグーグルのプリンシプル・サイエンティスト、ブレイス・アグエラ・ヤルカス氏(44)。マイクロソフト(MS)の「プリンシプルエンジニア」のタイトル(世界的に10人水準)を付けて拡張現実(AR)とウェアラブルコンピューター、そして2000年代初期のスタートアップ時代に開発してMS創業者ビル・ゲイツを魅了させたフォトシンス(Photosynth、イメージのズームイン&アウトと3Dパノラマなどを実現するツール)の研究開発を主導した核心人物だ。2012年に出版されて84週間もNYTベストセラーとなり30カ国余りに翻訳された小説『Where’d You Go, Bernadette』の登場人物の実際のモデルとしても知られている。こうしたスーパースターの移籍はMSとグーグルの激しい人材戦争を象徴する代表的な事例であり、業界の耳目を集めた。