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日米まねていた韓国野球、いまでは「コリアンスタイル」の芽が育つ(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2019.08.11 13:14
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李広煥は1988年にOBベアーズに戻り2軍監督を務め、その後ベアーズで監督にまで上がったが、短い時間にその変化が肯定的な結果につながることはなかった。彼は「当時選手らはおろか、コーチも私が接した理論をすぐに理解できなかった。それしか方法がなかった時代だった。そこでシーズン後に選手らを米国の教育リーグに送った。その選手らが直接その野球を経験し理解が早かった。こうしてプロ野球らしいシステムが定着しはじめた」と説明した。「投手分業化」と「自律野球」に代弁される彼の野球は、1994年にLGツインズで韓国シリーズ優勝という花を開かせた。これを契機に投手分業化が韓国野球に定着した。こうして長い時間にわたり指導者とチームが韓国より先を行く野球に関心を持ってきた。特に海外訓練と教育リーグを通じその経験が加えられた。

李広煥委員長が指導者として海外の野球文明を持ってきて定着させたそのころ、1994年の朴賛浩の大リーグ進出は韓国が米国野球を受け入れなじませる起爆剤になった。朴賛浩のMLB進出で野球関係者だけでなく韓国人ファンもその野球の技術と文化に慣れた。その後、徐在応(ソ・ジェウン)、金炳賢(キム・ビョンヒョン)、金善宇(キム・ソンウ)らが相次いで野球最高の舞台に進出し、彼らは全員韓国プロ野球に帰ってきて活躍した。

 
ほぼ同じ時期に宣銅烈、鄭ミン哲(チョン・ミンチョル)、李尚勲(イ・サンフン、サムソン・リー)、李鍾範(イ・ジョンボム)、李承ヨプらは韓国プロ野球を経て日本に進出し再び韓国に戻って選手と指導者として活躍した。彼らの経験が韓国の球団に溶け込み、技術と文化はますます普遍化した。哲学と文化が異なる日本野球、米国野球が韓国に入ってきて韓国野球として生まれ変わった。「日本は負けない野球をし、米国は勝つ野球をする」という違いに対する表現は依然として存在するが、この観点もやはり国の違いよりは人とチームにより違って受け入れられる。そのため「結局野球は同じだ」という一般論が共感を得ている。

◇未来の韓国野球水準アップグレードしなくては

現在韓国プロ野球を率いるリーダーはそうした野球文化の融合の中で成長した。プロ野球を主導するSKのヨム・ギョンヨプ、この数年間強者の威容を維持する斗山(トゥサン)のキム・テヒョン、華やかではないが粘り強く静かな強者であるキウムのカン・ジョンソク監督らは選手や指導者として特に海外経験はない。しかし十分に野球を理解し現地トレーニングと外国人選手との経験などを通じて自分たちの理論を確立した。むしろ彼らが構築した「韓国プロ野球のシステム」は大リーグや日本野球のそれに比べ韓国の実情にさらによく合った効率的な韓国システムとして自負心とともに認められるほどだ。

自尊の時代だ。韓国野球は白仁天(ペク・インチョン)が日本に進出し、朴哲淳(パク・チョルスン)がマイナーリーグで活躍したその時代とは距離が遠い。野球人李万洙(イ・マンス)監督は3日、自身のSNSに「素敵な捕手のように」という文を載せた。彼は「野球人李万洙」ではなく「大韓民国国民李万洙」として最近の日本との関係について「負けずに堂々と対抗して勝つこと」を表明した。彼は「スポーツを政治に関連させてはならないというが、スポーツ人である以前に国民として国を守りたい。相手の激しいスライディングにもホームプレートをしっかり守る素敵な捕手になる」という所信を明らかにした。これは外交的対立をスポーツでも継続するという紛争の意志ではない。スポーツ人も国家的、社会的問題に所信を明確にする、共同体の一員としての役割を行動に移した積極的表現といえる。まるでプエルトリコ出身のボストン・レッドソックスのアレックス・コーラ監督がトランプ米大統領の中南米政策に反対して「チームをホワイトハウスに招いても私は行く気がない」と積極的に自身の立場を表現したそんな姿と似ていた。

指導者研修を進めている洪性フン、趙原佑、李晋暎らとこれを準備中である李ボム浩、李承ヨプ、宣銅烈らが経験を終え帰ってきて特定球団の試合力を高める次元でなくKBOリーグ次元の発展、その未来の水準を高められれば良いだろう。球団も互いの相対的競争よりKBOリーグの絶対的発展に向けた共生を模索し、リーグがまるで「ミスターサンシャインと義兵」のような韓国のリーダーたちの能力をともに広げていけるシステムを構築すれば良いだろう。


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    2019.08.11 13:14
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    サンディエゴ・パドレスのマイナーリーグコーチを務める洪性フン(左)と朴賛浩[写真 洪性フン]
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