【コラム】日米中は善戦しているが、韓国だけが不況(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.07.08 11:18
「一度の雷だけでも暴風が始まるかもしれない」。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事の発言だ。ラガルド氏は貿易戦争・金融緊縮・ブレグジット(英国のEU離脱)・中国リスクを「世界経済の4大暗雲」とし、今年の世界経済を悲観した。しかしこのような悲観論は今年1-3月期の経済成績表の前で弱まった。米国は1-3月期の失業率が半世紀ぶりの最低水準の3.6%となり、雇用の好況を迎えた。中国は1-3月期の成長率(6.4%)が市場の予想を上回り、中国経済の失速に対する懸念を払拭した。慢性的な低成長国の日本も今年の成長率が昨年(0.8%)より高い1.0%と予想されている。
しかし韓国は世界経済の流れから外れている。韓国はこれら日米中3カ国に対する輸出依存度が50%を超えるが、今年1-3月期の成長率はマイナス0.4%となった。これら「ビッグ3」とのデカップリング(脱同調化)が強まっているということだ。少なくともアジア通貨危機やグローバル金融危機のような外部の衝撃がない状況で、韓国経済は日米中3カ国と似た軌道を描いてきた。ところが、いま唯一韓国だけが沈滞している理由は何か。
米国は1人あたりの国民所得が韓国の倍だが、今年1-3月期は年率3.2%の成長率となった。中国と比較しても韓国経済の成績はみすぼらしい。中国の1人あたりの国民所得は昨年1万ドルに迫った。韓国は1994年に初めて1万ドルを突破したが、通貨危機に陥って後退した後、99年にまた1万ドルを回復した。この時点から韓国は5%台の成長も厳しかったが、中国は依然として6%の成長を遂げている。