【コラム】時間は決して金正恩委員長の味方ではない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.21 17:59
北朝鮮の状況はますます悪化している。5月20日付の労働新聞1面には異例の編集局特別記事が掲載された。敵対勢力の「三重の圧力」を受ける朝鮮労働党の独自の歩みを称賛しつつ対北朝鮮制裁が「最悪の経済難」を起こそうとする計略だと主張する内容だった。北朝鮮の食糧難は以前のような大飢饉をもたらすようには思えない。国連は現在、北朝鮮の食糧備蓄量が最悪の飢饉を経験した1996年の約2倍あると推測する。北朝鮮の下層民は飢えに苦しむだろうが、住民が餓死する危機ではない可能性が高い。問題は、北朝鮮政権が住民に繁栄を約束し期待を高めたという点だ。しかし、状況は正反対に流れていく。食糧配給量は2年前より減った。
北朝鮮は難関を打開するために制裁緩和、支援要請などの解決策を講じたが、状況は好転しなかった。予想通り、露朝首脳会談は実質的な利益を生み出さなかった。5月4日と9日に実施されたミサイル実験は、日本や韓国にとって脅威にならず、米国との対話を引き出すこともできなかった。