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【グローバルアイ】ジャパンパッシング、その後1年=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.21 08:13
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桜が散っていた昨年4月、日本のある新聞の漫評が目を引いた。北東アジア6カ国の首脳が桜の花に描かれていたが、このうち安倍晋三首相の花だけが突然落ちていた。初の米朝首脳会談開催の可能性が高まる中、安倍首相だけが孤独に落ちていく姿だった。日本だけが北朝鮮非核化の議論から排除されている現実を表現したものだった。

あれから約1年。今の状況はどうだろうか。依然として安倍首相は関係国のうち金正恩(キム・ジョンウン)委員長と会っていない唯一の首脳だ。水面下でどのようなことが行われているのかは分からないが、「条件をつけずに会いたい」というラブコールに北朝鮮は依然として返答していない。ところが、北朝鮮と遠ざかったのは安倍首相だけでない。北朝鮮との関係にオールインしていた文在寅(ムン・ジェイン)大統領も米朝関係が膠着状態となった後、立場がよくない。散った花びらは安倍首相だけでないということだ。

 
平壌(ピョンヤン)から聞こえてくる話によると、北朝鮮指導部はもう南北関係と米朝関係を別々に扱っているという。ハノイでの2回目の米朝首脳会談以降、北朝鮮は外交分野の全面組織改編を断行した。対外関係を総括していた金英哲(キム・ヨンチョル)副委員長が統一戦線部長から退いたのがその結果だ。金副委員長のもとで一体となって動いていた外務省と統一戦線部が分離したということを意味する。

1年前には「南北米が車輪のように同時に回っている」(対北朝鮮情報筋)と表現したが、今は南北と米朝が別の車を引いている状況だ。これは米朝関係にもはや韓国が入り込む余地はないということでもある。金委員長とトランプ大統領の間で親書が随時交わされるほど直接対話が可能であるからだ。「差し出がましい仲裁者の振る舞いをするな」という言葉が出てきた背景だ。

平壌を最近訪れた情報筋は金委員長が文大統領に背を向けた決定的な理由は4月11日の米国訪問だったという。金剛山(クムガンサン)観光と開城(ケソン)工業団地の再開を議論しに行った文大統領に失望したということだ。北朝鮮は「韓国が独自で決定できる問題だが度胸がない」と見なしたという。対話の動力を生かすどころか米朝双方から距離を置かれている。仲裁者外交の厳しい一面だ。

桜にいま誰が残っているかは重要でない。どうせ花は時間が経てば散る。その次が問題だ。中国の習近平国家主席が20日に北朝鮮を訪問するなど、各国首脳は影響力を拡大している。文大統領の仲裁者外交、促進者の役割も落ち着いて見直す時期が来ているようだ。

ユン・ソルヨン/東京特派員

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