【社説】産業現場と実証分析で繰り返して確認された最低賃金による衝撃=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.22 10:43
最低賃金の急激な引き上げによる衝撃が繰り返して確認されている。脆弱階層の雇用減少と所得分配の悪化が統計的実証分析と現場調査により、相次ぎ立証されているからだ。東国(トングク)大学経済学科のキム・ナクニョン教授は統計庁の地域別雇用調査を利用した「韓国の最低賃金と雇用」分析で「最低賃金の急激な引き上げで雇用は減り、所得分配も悪化している」と明らかにした。このような結果は25日、韓国経済史学会春季学術大会で発表される予定だ。
2年間29.1%に達する急激な最低賃金の引き上げは雇用・勤労時間・所得分配いずれにも悪影響を及ぼした。キム教授は「地域間賃金の分布差を利用して分析した結果、最低賃金の引き上げによる影響が大きい地域であるほど雇用減少効果が明確だった」と話した。統計的推定には最低賃金を1%引き上げるたびに雇用1万個が消えた。昨年の最低賃金の引上げ率16.4%を考えると、約16万個の雇用が消えたと見られる。毎年30万人に達した就業者数が昨年10万人にも達していない理由を見せる分析だ。