【社説】正恩氏、武力誇示取り止め非核化「ビッグディール」に応じるのが最善=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.19 16:09
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が連日「軍事的武力誇示」の動きを見せている。金正恩委員長は16日、平壌(ピョンヤン)を防御する空軍部隊を訪問し戦闘機飛行訓練を指導したのに続き17日には国防科学院の新型戦術誘導武器射撃試験を視察した。戦術誘導武器のデータは正確に明かされていないが、射程距離500キロメートル未満の巡航ミサイルである可能性が挙げられている。北朝鮮が「戦術」武器という言葉を使ったのは米国を狙った長距離ミサイルではないという意味で、「誘導」武器という言葉を使ったのは弾道ミサイル発射を禁止する国連制裁案を避けようとする意図と見える。
しかし、「この武器体系の開発完成は大きな意味を持つ事変」、「その気になれば作れない武器はない」という金委員長の発言を考えると問題の発射体は韓国と米国に実質的脅威を加えるミサイル兵器である可能性が高い。金委員長は昨年11月から6カ月ぶりにこのような「戦術武器」発射視察を行った。「最終的かつ完全に検証された北朝鮮の非核化(FFVD)」を目標とする「ビッグディール」原則を守る米国に不満を示し、自身が「デッドライン」として提示した年末まで状況に変化がなければいつでも挑発を再開できるという警告メッセージと解説される。2月28日のハノイ米朝首脳会談決裂によって揺れる北朝鮮軍部の「軍心」をなだめるための政治的目的もあるだろう。