【社説】韓国、「制裁解除」の前にただならぬワシントンの気流から直視を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.03.08 13:32
ハノイ第2回米朝首脳会談決裂直後、韓国政府が開城(ケソン)工業団地・金剛山(クムガンサン)観光制裁解除に言及し、北朝鮮を擁護するような態度を見せたことについてワシントンの反発気流がただならない。アレクサンダー・バーシュボー元駐韓米国大使は6日のシンクタンク・フォーラムで「韓国は少し落ち着いてゆっくり動くべき」と求めた。ローラ・ローゼンバーグ元米国家安保会議(NSC)局長なども米ワシントン・ポスト紙に「対北朝鮮制裁を部分的にでも解除すれば北朝鮮ばかり得するだけ」という寄稿文を出し憂慮を示した。マイク・ポンペオ米国務長官が康京和(カン・ギョンファ)外交部長官に電話で政府の開城・金剛山制裁解除の議論に不満を示したという報道も出ている。
今、米国は野党である民主党までドナルド・トランプ米大統領がハノイ会談を中断し手ぶらで帰国したことを高く評価している。米国憲政史上最悪の対立関係という共和・民主党が北朝鮮に対してだけは一心同体になっている。このような状況で北朝鮮は会談決裂から1週間以上も米国の非核化要求に沈黙し、ウラン濃縮施設を正常稼働して核物質生産を継続しようとする兆候を見せている。東倉里(トンチャンリ)ミサイル発射場を復旧するような動きも見られた。米国はトランプ大統領が「復旧が事実ならば非常に失望する」と自ら警告を発する一方で、追加制裁を科す可能性も流している。