合意なく終わったハノイ米朝首脳会談、韓国の役割が拡大
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2019.03.02 12:31
「私は会談場を蹴とばして出てきたのではない。会談は外交的に終わった」。トランプ米大統領は先月28日、ベトナム・ハノイで開催された2回目の米朝首脳会談で合意文署名に失敗したのは、決して会談の決裂を意味するわけではないということをこのような言葉で表した。そして会談再開の扉を開いておいた。「今後もずっと解決を図っていく。会談の再開は早い時期になるかもしれず、そうでないかもしれない」。
しかしトランプ大統領のいかなる釈明も、世界の人々の期待と関心が集中したハノイ会談が決裂した事実を隠すことはできない。厳しく言えば、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とトランプ大統領のハノイ会談は「外交的惨事」で終わった。会談決裂の原因は複合的だが、整理すれば(1)準備不足(2)米国国内政治の作用--と要約できる。
トランプ大統領とポンペオ国務長官は会談が決裂した後、米国が要求する寧辺(ヨンビョン)プラスアルファは出さずに対北朝鮮制裁の全面的解除を要求したため受け入れられなかったと述べた。しかし北朝鮮の李容浩(イ・ヨンホ)外相の言葉は違った。「我々は専門家の立ち会いの下で寧辺核施設を解体することに対する相応の措置として、制裁の全面的解除でなく民生関連部門の解除を要求した」。金英哲(キム・ヨンチョル)-ポンペオ、キム・ヒョクチョル-ビーガンのラインがこのような核心的争点の調整をあいまいにして最終決定を両首脳の談判に任せたのが禍根ということだ。