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【社説】一触即発危機の韓日関係、速やかな鎮火を

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.25 08:18
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日本自衛隊哨戒機「P-3」が23日、韓国の海軍駆逐艦「大祚栄(テジョヨン)」にわずか540メートルの距離まで接近して30分間円を描きながら威嚇飛行を行った。「大祚栄」が20回にわたって「接近するな」と警告したがどこ吹く風だった。日本哨戒機はここ6日間で3回もこうした危険な挑発を行った。敵対国の間でしか見られないような一触即発の危険状況だ。

先月20日、「広開土大王の日本哨戒機レーダー照射論争」に触発された韓日軍事葛藤が、ここ1カ月で手のほどこしようもないほど増幅される様相だ。事態がここまで達したことについて、先に日本の責任を問わざるをえない。日本はこれまで韓国艦艇がレーダーを照射したという「証拠」として動画と電磁波接触音を提示したが、客観的に見たとき決定的物証にはならなかった。その中で22日、突然実務協議の中断を宣言して両国間に百害無益な「低空威嚇飛行」挑発を開始したのだ。

 
米国を媒介として同盟関係も同然の韓国に対して、過度に葛藤を増幅させている安倍晋三内閣の底意が何か懸念される。日本メディアによると、急落した安倍首相の支持率を挽回し、自衛隊を正式な軍隊に昇格させる憲法改正の口実にしようとする思惑や、強制徴用判決などで韓国に対する感情が爆発した結果だという話が出ている。それが事実なら、安倍内閣は局面転換のために外交を内政に悪用したという批判を受けて当然だ。

一方で、われわれ韓国側の外交対応にも問題が多い。連日、日本の「挑発」を強いトーンで非難だけするだけで、偶発的な神経戦を国際紛争水準に引き上げようとする日本の意図を冷静に分析して葛藤を解消しようとする努力は見つけることはできなかった。与党である共に民主党の一部では、さらに声を高めて「韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)廃棄」まで主張するに至った。また、前任政府で慰安婦交渉に関与した外交部の「ジャパンスクール」の役人は「積弊」ということで次々と退く侮辱を受けた。これは日本外務省内の親韓派役人の位置づけを狭めた。

北朝鮮非核化が一寸も前進できない中で、韓米関係も防衛費分担金葛藤で行き詰まっている局面だ。ここに韓日関係までうまくいかなくなれば国の外交の根幹が危うくなる。

韓日葛藤が激しくなるほど損害が大きくなるのはわれわれのほうだ。いま在韓米軍から日本に展開している米軍基地の支援・補給がなければ身動きができなくなる。北核問題も日本を援軍としなければ今後の過程がうまくいかなくなってしまう。下降傾向の経済成長率と不安定な金融環境を見ても日本の対韓投資と通貨スワップ再開は必須だ。毎年800万人の韓国人が日本を訪れている現実だけ見ても、韓日は協力して共に進まなければならない運命だ。

それでも政界は国民の感情的対応を落ち着かせるどころかむしろあおり立てて日本との遠心力を強める様相なので、心配なことこの上ない。その間、安倍内閣は韓国の順位を東南アジアよりも後に置いて、中国との関係を電撃的に改善し、北東アジアの政治地図を揺るがして韓国の孤立だけが加速している局面だ。

今の韓日葛藤は大統領の独島(ドクト、日本名・竹島)訪問や慰安婦解決法をめぐって韓日が衝突した李明博(イ・ミョンバク)政府、両国首脳が3年以上も会わずに反目していた朴槿恵(パク・クネ)政府時期の10年の葛藤が深まりに深まったあげくにその膿が一気に噴出した結果でもある。そのため両国が相当な覚悟で葛藤の根元を直視して、長期的観点で冷徹な解決法を模索しなくてはいけない。

何より文在寅(ムン・ジェイン)大統領が安倍首相との対話を通じて問題を解決しなければならない。両首脳が最終討論をしてでも、当面の軍事葛藤を解消して、関係を進展させる方案を探っていかなくてはならない。不可逆的な大法院(最高裁)の強制徴用判決に言いがかりをつける日本の誤った行動はきっぱりと批判するものの、他の懸案では互いに「WinWin」になる妙案を探すことができるだろう。また、就任1年半を越えても存在感を発揮できずにいる現駐日大使の代わりに、外交力のある人材の起用も検討する時だ。

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