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【コラム】「暴食放送」を楽しみながら知性を失う人々=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.09.14 09:16
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食べることを娯楽として考えるこの奇怪な意識は過去の文化と何の関連もない。伝統的に韓国では食べる物を入手することが難しく、決して食べ物をぞんざいに扱ったりしなかった。ところが韓国社会で何か別のことが起きている。私はバスの中で韓国の精神世界が崩壊していることを目撃した。韓国社会で重視してきた儒教的徳性は消えつつある。

今日、私たちは鮮明でリアルなイメージに囲まれているが、そういうイメージに本能的に反応する脳幹の間で粉々になった活気なく青白い現実の中で生きている。その動画は、難しく困難な真実を伝達したり、前頭葉皮質の論理に訴える、複雑な倫理を探求したりするためのものではない。その動画の主な機能は扁桃体の欲望を刺激することだ。私たちは文字言語と表面の下の現実に対する深い理解を後ろに追いやった状態で、集団で反知性文化に深く陥ることになった。

 
市民が核戦争・気候変化・急激な富の集中などの危険を理解できないのは、このような反知性文化のためだ。私たちは現代社会の分析や私的人生に対する科学的アプローチ法を軽視する風潮に陥った。科学技術は発展し続けているが、文明を発展させるよりもむしろ自分で道徳的決定を下す能力を後退させるやり方で自分たちの頭脳を刺激している。技術的付加機能による情緒的反応が推奨される。私たちが世の中を理解するために科学的アプローチ法を使う能力を失うことになれば、結局私たちは皆、道に迷ってさまようことになるだろう。

伝統的に韓国では市民が自身の欲求を統制して調節することができるように訓練することを非常に重要視してきた。今日、高等教育を受けた多くの人々が軽薄ないたずらによって道に迷うことになったのを目撃する。私はここで「過去の規範を抑圧的なイデオロギーではない道徳的命令として見るべきではないか」という考えに至ることになった。

エマニュエル・パストリッチ/地球経営研究院長

◆外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。


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