「慶州・浦項はまだ地震トラウマの中…韓国政府はすべて忘れてしまったようだ」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.09.07 15:48
2年前のちょうどこの時期、2016年9月12日。慶尚北道慶州(キョンサンブクド・キョンジュ)にマグニチュード(M)5.8の地震が襲った。1978年の国内観測以来、最大規模となる強震で111人が住むところを失った。財産被害額だけ110億ウォン(現レートで11億円)を超えた。それから1年余りが経った昨年11月15日には慶州から25.7キロメートル離れた慶尚北道浦項(ポハン)が揺れた。M5.4の地震で罹災者1500人が発生し、550億ウォンの財産被害を出した。地震から2年経過した慶州、1年近く経った浦項は地震の傷からどれくらい回復したのだろうか。
今月3日に訪れた慶州市皇南洞(ファンナムドン)の韓屋村(ハノクマウル)。土色の古くなった瓦の家の間からきらきら光る黒色の瓦の家が見えた。近寄ってみると土で焼いた瓦ではなく、金属類(亜鉛)を使った「偽瓦」だった。屋根の端の瓦の下の壁面も、土の代わりに金属類がはめ込まれ黄色が塗装されてあった。軒下の垂木も金属を丸く巻いて木の形にした後、茶色に塗った。金属で作った“偽”韓屋(韓国式家屋)は慶州市皇南洞・沙亭洞(サジョンドン)・仁旺洞(インワンドン)など韓屋が密集している歴史文化美観地区だけで60余軒を超えた。都市計画条例によると、歴史文化美観地区内に金属で屋根を作った建築物は違法だ。知人と慶州を訪れたハン・ジョンウさん(38)は「韓定食専門店などで見られる偽屋根が慶州韓屋村にあること自体が似合わず、伝統美がないようで残念だった」と話した。